英語学習に対するマインドセット
英語力を身につけるには、マインドセットや言語適正が関係します。
マインドセット・性格
- 英検合格を目標として自ら設定する自主性
- 受験までの日々をコツコツ勉強する忍耐強さ
- 受からなかったとしても立ち直る力
- 自分の強みと弱みを把握する分析力
- チャレンジをめんどくさいものではなく、成長するチャンスととらえる力
- 外国の文化・人などに対する好奇心
言語適正
文法を教えるとすぐに使いこなす。単語を一回見ただけでスペルや意味が長期記憶に残る。
この記事では、英語学習に対するマインドセットをどう作っていくかに注目していきたいと思います。
超短期的・短期的を設定する
「いまから英語をやっていたら、大人になった時に役に立つよ」という言葉に心を動かされている生徒さんを見かけることは少ないです。
それよりもSNSやゲーム、漫画に夢中で長期的なベネフィット(便益性)よりも瞬間的な楽しみを優先する傾向がみられます。
そのため短いスパンでの目標を設定するように促してあげると良いでしょう。
目標をどう設定するか?
最初からお子さんに「じゃあこれからの目標はどうする?」というのも少し漠然としていますし、お子さんとしてもどう目標を立てていいのかがわからない可能性もあります。
そのため、まずは選択肢を与えてみるのがいいと思います。
たとえば・・・
超短期的
- 単語を1日10個覚えて、土曜日の単語テストで90点取る。
- 英語で日記を1週間のうち3日書く。
- オンライン英会話で先生の週末の予定を質問する。
短期的
- 英検5級に合格する
- 英語で自己紹介、好きなこと、将来なりたい職業を話すことができるようにする
- 英語の小説を一冊読む
期間終了後の反省
ここでの反省とは、ネガティブな意味の反省ではありません。
目標を達成できた場合はなんで達成できたか、達成できなかった場合はできなかった原因と改善策をお子さんに考えてもらいます。
たとえば・・・
単語を覚えづらかったから点数を取らなかった→イラスト付きの英単語を買う
日記を英語で書けた→単語がわからない時は辞書で調べたから
そうすることで、分析力と改善策を考える力を養ってもらいます。
ここで大人の方にとって大切なのは、責め口調にならないことです。
やり抜く力と立ち直る力
やり抜く力
教育業界で注目されている言葉に「Grit(=やり抜く力)」があります。
Gritは、「長期的目標」に対してこだわり、一時的失敗があってもその目標をやり遂げるまで頑張りぬく力です。
やり抜く力を育てるために必要なのは、失敗があったときにどうお子さんのマインドセットが働いているのかを観察し、声がけをすることだと思います。
英検に落ちて落ち込んでいるお子さんには、今まで勉強を頑張っていたことを肯定すること、そして「落ちた=失敗」を意味するわけではないことを伝える。
立ち直る力
英検に落ちてしまったさいに、お子さんが泣いていたり、悔しがっていたら、その感情を吐き出させ、共感してあげると良いでしょう。
気持ちを切り替えるためには、今こみあげてきている感情の波を無理にせき止めたりせずに、出させてあげた方が気持ちを切り替えやすくなります。
参考文献
中田達也・鈴木祐一 .(2002). 『英語学習の科学 Q&A』 研究社