知る人ぞ知るストレス解消法・リラックス法

「世界ふれあい街歩き」とは、2005年からNHKで放送されている旅番組です。

「世界ふれあい街歩き」は、タレントさんがパリのエッフェル塔やバルセロナのサグラダ・ファミリアのような人気の観光スポットを巡る旅とは違い、旅をするのは「あなた」であり、歩くのは「生活感あふれる道」なのです。そこが従来の旅番組との大きな違いでしょう。

これからあなたを、「世界ふれあい街歩き」の沼にひきこむために、魅力を紹介していきます。

一人称視点とナレーター

一人称とは、カメラで写している現地の景色や風景を、あたかも自分がそこで見ているかのような視点を指します。

「世界ふれあい街歩き」では、カメラマンさんや通訳担当のコーディネーターさんの存在をなるべく隠すように撮影することにより、視聴者が実際に散策しているような気分にしてくれるのです。そして、コーディネーターさんと現地に暮らす人々との会話は、現地の言葉で交わされているのですが、編集によりコーディネーターさんの声はナレーターさんが日本語吹替えをして、現地の人の言葉には字幕がつきます。

ナレーターさんの口調やリアクションは、住む人に寄り添い、ユーモアにあふれていて、聞いていてとても耳心地がよく、寝る前のBGMになるほどです。

目的地のない散歩

旅行には、行程がありますよね。朝はガイドブックに掲載されているパン屋さんで食べてから、どこそこにいくと。「世界ふれあい街歩き」は、ルーブル美術館やビッグ・ベンなど目的地を定めないことの方が多いです。雰囲気のある小道をふらりと曲がってみると、趣のある古民家のお庭で、おばあさんがお花の手入れをしている姿が目に映る。

ちょっとした好奇心と遊び心で道を進むと、素敵な景色や光景が広がっている。目的思考にとらわれない、偶然の素敵な出会い。それこそが「世界ふれあい街歩き」の魅力です。

人とのふれあい

街を歩いている途中に記念碑があったり、催し物が開催されていれば、迷わず通行人に声をかけ、なにを記念したものか、なんのイベントかを訪ねるのも番組の醍醐味です。

たとえ聞かれた人も記念碑がなんの意味を持つのかわからなかったりしても、お天気やお仕事の話など他愛のないお話でつながりを保とうとする。

そんなちょっとしたふれあいが、こころを温めてくれるのです。

テーマソング

番組冒頭と終わりに流れるテーマソングは、ジャズ・ピアニストの村井秀清さんにより作曲されました。温かさと軽やかさがあるメロディーライン。

私はこの曲を聞いて、「幸せは日常の細部にちりばめられている。目を閉じて、深呼吸をしてから、それを見つけるために外に出かけてみよう」、そのようなメッセージを受け取りました。あなたはどんな印象を受けましたか?

まとめ

予定いっぱいの旅ではなく、心が満たされる旅。それが「世界ふれあい街歩き」。

人とふれあい、自然とふれあい、食べ物とふれあい、建物とふれあう。

その土地に押し掛けるのではなく、土地に溶け込むような旅を経験してはいかだだろうか。