語学学校で採用されているレッスンの流れ
PPPというレッスンフローをご存じでしょうか?
PPPとは、プレゼンテーション、プラクティス、プロダクションの頭文字です。
この3つのステージがレッスンの核となります。
CELTAコースでもPPPをベースにしたレッスンプランの作成法や授業の進め方を習い、実習を行います。
各ステージの目的、そしてPPPの効果についてお話していきたいと思います。
プレゼンテーションの役割
・生徒さんをレッスンの内容に興味や関心をもってもらう
・リーディングやリスニングを通して、その日のレッスンでならう文法や単語・表現にふれてもらう
・その文法や単語・表現を解説する
1つ目は生徒さんがレッスンにしっかり取り組んでくれるか、集中してくれるかの分かれ道となります。
レッスンのテーマやトピックに興味や関心が持てなければ、好奇心が湧かずにただ何となくレッスンをしているだけの状態になりやすいです。
好奇心が持てれば先生に質問したり、アウトプット量が増えたりなどポジティブな効果があります。
レッスンのテーマに関連した写真や動画を紹介したり、それに対する生徒さんの意見や感想を引き出すことでレッスンに対するモチベーションを上げていきましょう。
2つ目は、なぜリーディングやリスニングのタスクを介して、これから学ぶ文法や単語・表現を紹介するのかというと
いまから習う文法や単語・表現は日常生活でも使う、大切なものと実感してもらうためです。
もうひとつは英語の音に触れる機会と英語を読む機会を増やすこと、つまりインプット量を増やしてもらうためです。
3つ目のポイントしては、先生が長く説明するのではなく、端的に用法を説明すること。
そして一方的ではなく双方向的なコミュニケーションを意識しながらレッスンを進めることです。こうすることで、生徒さんが理解できているかをチェックすることが可能になり、生徒さんを置いてきぼりにすることはなくなります。
プラクティスの目的
・インプットした文法や単語・表現を正しい形で、適切なタイミングで使うことです。
単語を並び替えで文法的に正しい文章をつくるアクティビティやある人の発言にたいして適切な返答をするなどのアクティビティで、文法のルールや表現がカジュアルかフォーマルかを確認し、定着させていきます。
プロダクションのステージで、生徒さんが自信をもってアウトプットができるように練習を積ませましょう。
プロダクションの目的
・今までにインプットした内容をたくさんアウトプットすることで、実生活でも使えるようにしていきます。
パッとスラスラと話せる(書ける)ようにすることが目的です。
このステージでは、カフェでメニューを注文したり、友達の悩みにアドバイスをしたりなど、実生活で起こりうる状況が設定されています。
その中でしっかりとコミュニケーションのゴール(メニューの注文や適切なアドバイス)が設定されていることも特徴のひとつです。
タスクを行っているときに、文法的なミスや語彙の運用ミスがあったとしても、伝えたいことが相手に伝わっている際は一旦スルーをし、
のちのフィードバックのステージで修正します。
なぜかというと、実生活のコミュニケーションにおいて、意味が伝わっている限りは少しの文法的ミスは見逃されると思います。
また、逐一ミスを指摘すると生徒さんのモチベーションが下がってしまったり、タスクのリズムが断続的になりスムーズさが損なわれてしまいます。
まとめ
PPPの目的は・・・
生徒さんに英語学習だけでなく社会や生活に興味や関心をもってもらうこと英語を実生活で正しく、スラスラとインプットやアウトプットする力を養うことにあります。ぜひ、レッスンを組み立てる際の参考になれば幸いです。