自由度の高いアクティビティ、ロールプレイ!
ロールプレイをアクティビティとして取り入れたことはありますでしょうか?
ロールプレイは、生徒さんがそれぞれの役になりきり、その日学んだテーマ(「カフェで注文する」や「友達にアドバイスをする」など)に沿って、英語をアウトプットするアクティビティです。
その日のレッスンで学んだ英語表現を使うことができればベストですが、使わなかったとしても会話がスムーズに行われていればOkです。
単語の並び替えや英作文などはポピュラーなアクティビティですが、ロールプレイは前者のゲームと比べて難易度は高いです。
ただ、うまくアクティビティのセッティングや生徒さんへの指示を行うことができれば、スピーキング能力を大幅に伸ばすことができる優秀な練習になります。
今回はなぜロールプレイが難しいのか、その解決法をお伝えできればと思います。
ロールプレイの手順
ロールプレイが上手くいくうえで大切なのは、それまでのインプットとアウトプットです。
たとえば・・・
その日のレッスンテーマが「カフェでの会話」の場合
お客さんと店員さんの会話をリーディングしてもらいます。
こうすることで、お客さんとして注文をするとき、店員さんとして注文を取るときにどのような英語が使われているかに気づくことができます。
会話文はChat GPTで・・・
「very short conversation between a customer ordering a cup of coffee and staff taking that order in the cafe for CEFR A1 English Learners.」
訳)CEFR A1レベルの英語学習者向けの短い会話文(コーヒーを頼むお客さんと店員さん)
と入力すると・・・
Customer: Can I have a coffee, please?
Staff: Sure, what kind of coffee would you like?
Customer: Just a regular black coffee, please.
Staff: Would you like milk or sugar with that?
Customer: No, thank you. Just black, please.
Staff: All right. Small, medium, or large?
Customer: Medium, please.
Staff: Anything else?
Customer: No, that's it, thank you.
Staff: Okay, I'll prepare your coffee right away.
といった会話文が生成されました。
Can I have ? やNo, thank you.などキーフレーズが出てきましたね。
先生は生徒さんたちにキーフレーズに下線など目印をつけてもらうことで、気づきを促します。
そして、それぞれのキーフレーズやチャンクの意味・用法を生徒さんに問いかけながら確認します。
その後、生徒さんにペアになってもらってお客さん役と店員さん役になってもらい、それぞれの文章を音読したりして慣れてもらうようにしましょう。
慣れてきたら、頼む商品をコーヒーから紅茶に変えたり、ケーキを追加注文したり、お金のやり取りを会話に加えたり、ペアやグループごとにアレンジを加えてOKにします。
先生は各ペアやグループをしっかりと観察し、良かったところはしっかり褒めて承認してあげると生徒さんの自信につながります。
そして「ロールプレイの準備タイム」を3~5分程度設けます。
ここが抜けると、生徒さんがロールプレイ中に何を話すかが曖昧になり、アウトプット量が減ったり、ロールプレイに消極的になってしまいます。
先生は準備タイム中に生徒さんが考えなければいけない事柄を教えます。
たとえば
スタッフさん役は・・・
- カフェの名前
- 提供している商品、そのサイズ
- 値段 etc.
お客さん役は・・・
- 何を注文するか
- サイズはどうするか
- 追加注文はするか
- 支払いはどうするか etc.
先生は黒板やホワイトボードに今日学んだ英語表現を思い出すことを促しましょう。
そしてロールプレイ本番です。
最初に組んだペアでのロールプレイが終わったら、他の生徒と違うペアを組んでもらうことでアウトプットの機会を増やすといいでしょう。
ロールプレイの難しいところ
- 会話がスムーズに進まない
英語という異なる言語で会話を進めているのでスムーズに進めないことが多いと思います。
ゆっくりでも会話が前に進んでいるのであれば全く問題ありません。
新しいことにチャレンジしているので、ゆったりと見守りましょう。
どうしても困っている様子であれば、先生が生徒さんから何で困っているかを引き出して、先ほど学んだ会話文での表現を思い出させてあげましょう。
- 恥ずかしそうな生徒さんがいる
クラスみんなの前でロールプレイだと緊張しますので、ペアやグループなど少人数にしてあげると良いです。