腑に落ちる英語の教え方(文法編)
タイムライン
過去完了形や未来完了形と聞いて、どういうときに使うか思い浮かびますか?
文法書は言葉だけの説明が多いので、頭に残りづらいことはないでしょうか。
言葉だけの説明は長くなりすぎて、先生の話す時間>生徒がアウトプットする時間になりやすいです。
そこで、効果的なのがタイムライン(時間軸)です。
黒板やホワイトボードに線を書くだけで「時間軸」がはっきりするので、ぜひ試してみてください。
- 過去完了形
When I got home, my family had already had dinner.
この文章をタイムラインで表すと・・・
「家に着いた」(小過去)、よりも過去に起きたこと(大過去)→「家族がご飯を食べた」
ということがタイムラインにするとはっきりすると思います。
タイムラインの「家に着いた」を「駅に着いた」に変えたり、「家族がご飯を食べた」を「電車はすでに出発していた」に変えたりして、生徒さんにたくさんアウトプットしてもらいましょう。
- 未来完了形
When I get home, the parcel I ordered on Amazon will have been delivered.
この未来完了形の文をタイムラインにすると・・・
「家に着く」時点で、すでに済んでいる行動「商品が届く」を表すために、未来完了が使われています。
先生「みんながおうちに着いたとき、ご家族は何をし終わっていると思う?」
生徒「ご飯を作ってくれていたり、洗濯物が終わっているかな」
先生「それを英語で表すとどうなるかな?」
生徒「When I get home, my father will have finished cooking.かな?」
生徒「Good Job!」
あとは・・・
生徒さんに問いかけながら、アウトプットをどんどん促しましょう!
CCQで理解度を確認する
CCQとは・・・
Concept Checking Questionsの略で、CELTA(ケンブリッジ大学英語検定機構の英語教授)で奨励されているティーチング・スキルです。
生徒さんに、今日教えたことを理解できているかを確認するためにする質問です。
たとえば・・・
When I got home, my family had already had dinner.の意味を確認するためには
先生「家に着いたとき、家族はご飯を食べている最中だった?」
生徒「違う!もう食べ終わってた」
このように質問をするだけで、生徒さんは理解できているかどうかを確認することができます。
ポイント:生徒さんが、なるべく「Yes」か「No」で答えられるようにシンプルに。
文法のMFPを確認する
M:Meaning(意味)
F:Form(形)
P:Pronunciation(発音)
レッスン前には、先生もその日教える文法項目のMFPは再度確認しましょう。
過去完了形の場合・・・
Meaning (意味)
過去のある時点から見た過去
When I got home, my family had already had dinner.
この文の意味を、タイムラインと少しの言葉で補足します。
Form(形)
had+過去分詞
Pronunciation (発音)
英文の中で強く読む箇所は、主語や動詞、目的語です。
助動詞であるhadは、my family'dと省略されるか、弱く読みます。
先生がお手本を見せ、生徒さんにまねしてもらいます。