フランス語と英語
英語だけでなく、第二外国語も習得しているとキャリアや人生の選択肢が増えます。
特にフランス語はオリンピックや国連において公用語であり、音楽や絵画など芸術文化が盛んなため、国際機関で働きたい方や芸術家の方にとっては必要な言語となっています。
話されている地域は、フランスやスイス、ベルギー、コートジボワール、カナダのケベック州などです。
フランス語を学習し始めるタイミングとしては、英語がCEFR基準でB2(中上級)やC1(上級)になったときがいいと思います。
どちらかの言語をある程度習得した状態でもう一方を学習し始める。
その理由を少しご紹介できればと思います。
単語が似ている
英語とフランス語の単語を比較すると、スペルが似ている・まったく同じ単語が多いです。
英語「difficult」
仏語「difficile」
英語「parent」
仏語「parent」
英語「question」
仏語「question」
一見すると、スペルが似ているから学びやすそうに思います。
ただ、似ているからこそ混同しやすくなります。
特に英語もフランス語も初級者レベルの場合はどっちつかずになりやすく、脳にとってかなりの負荷になってしまいます。
スペルは同じでも発音は全く違います。
フランス語の「parent」は「パロォン」と読みます。
英語の発音も日本人の学習者さんにとって難しいですが、仏語はそれ以上に難しいです。
英語の発音法を定着させておくと、フランス語の発音を学びやすくなります。
文法が英語より難しい
フランス語の単語には、男性名詞と女性名詞があります。
男性名詞:le Japon(日本)、 le chocolat(チョコ)、 le crayon(えんぴつ)
女性名詞:la banane(バナナ)、 la Chine(中国)、 la chaise(椅子)
語尾が -eのときは女性名詞になるという法則はありますが、単語の意味を調べる際に男性名詞か女性名詞かの確認は必要です。
動詞変化
英語にも過去形や過去分詞形などありますが、仏語には動詞変化の種類が多いです。
主語によって動詞を変化させる必要があります。
また、未来形や条件節、半過去、接続法などによっても動詞は変わります。
Parler(話す)の現在形
Je(私)parle
Tu(君) parles
Elle/Il(彼女/彼) parle
Nous(私たち) parlons
Vous(あなた) parlez
Elles/Ils(彼女ら/彼ら) parlent
Parlerの未来形
Je parlerai
Tu parleras
Elle/Il parlera
Nous parlons
Vous parlerez
Elles/Ils parleront
もちろん法則性はあるので、一回ルールを覚えることで動詞変化を行いやすくなります。
ただ英語より動詞変化の数や種類は多く、複雑です。
発音
フランス語のなかで一番難しいのが発音です。
日本語にはない口や舌の使い方が必要なので、体系的に学び、実践を繰り返すことが重要になります。
英語の発音も日本人の学習者さんにはなじみがない中で、どちらの言語も初級者レベルのかたが両方の言語を学ぼうとすると、どっちつかずになってしまう可能性があります。